No.239
何事にもすぐ緊張したり、臆病でいつもビクビク、細かいことが
気になる性格が嫌いです。何とか直したいのですが……
N・Kさん(23歳) 6人家族
2006.8.2
 私は細かい事をすぐ気にしてしまいます。こんな性格を直したいと思いますが、なかなか直すことができません。こういうことは自分だけなのかと、すごく気になります。例えば、会社で朝礼などがあった場合、全員で何かを発表する時に緊張して声が震えてしまったり、手が震えたり……。また、ちょっとした物音にもすぐビクッとなってしまいます。彼氏と一緒にテレビを見ているときなどに、私がふいにビクッとするものだから、彼もそれにつられてビクッとなったりしています。こんなこと、自分でも恥ずかしいし、とても嫌です。他にもこういう人がいるのでしょうか。これからどういうふうな気の持ちようをしていれば、克服できるのでしょうか。強くなっていける方法を教えて欲しいです。よろしくお願い致します。
 
怖がりも上がり症、もいとおしい性格と、まず認めてあげること。
失敗を恐れず経験をつめば、慣れて平気になりますよ
 あなたのように細かいことをすぐ気にしてしまう人もいれば、細かいことに全然気がつかない人もいる。大胆な人、臆病な人、思ったことを後先考えずに即行動に移す人、迷いに迷って石橋を叩いても結局渡らない人、意志の強い人、すぐ諦めてしまう人……、人それぞれ。100人いれば100通りに性格がある。それで、それぞれに強い面と弱い面、 プラスマイナスが内蔵されている。

 生きていると、いろいろなシーンにぶつかるでしょ。自分の性格にピッタリ当てはまってうまく対応できるシーンもあれば、自分の性格には不向きで難儀するシーンもある。うまくいっている時は、それは性格のおかげだと考えるより、それは自分の力だと思うし、問題も起きないから深く考えない。でも、不向きな場面に遭遇すると、こんな性格じゃなかったらよかったのにと、思い通りにいかないのは性格が災いしていると思っちゃう。

「ああ、こんな性格じゃなかったらよかったのに」と、性格改造をしなければ、この先辛いことばかりだと思っている人は、けっこうたくさんいる。

 よく考えないで行動に移しちゃう人は「もっと慎重な性格になれれば失敗しないですむのに……」と、大胆さを嘆く。

 考えすぎちゃって何一つ行動に移せずにチャンスを逃している人は、「もっと行動力があったら成功できたのに……」と、自分の慎重さを嘆く。

 たまたまそのシーンが、自分の性格に不向きだったってことで、慎重さが要求される場面では慎重な性格が強くて、大胆さはマイナスに働く。決断が迫られる時には、大胆さが物をいい、慎重な性格だったばかりに失敗する。

 でも、お互いが性格を入れ換えたらどうなると思う? 結局、嘆きも入れ替わるだけだったりするんだよね。つまりオールマイティーな性格なんて、存在しない。

 だから性格を変えようともがき、変えることができないと落ち込んでしまうことなんかないんだと思う。こんな性格嫌いだなんて切り捨てないで、もっと自分の性格をいとおしんであげてもいいんじゃない?

 だって、これまで23年間、つきあってきた性格でしょ。損したことは覚えているけど、得したことは忘れちゃっているんじゃない? だって、今の性格のあなたを就職させてくれた会社があるし、今のあなたのことを好きになってくれた彼氏もいるんでしょ。

 こんな性格イヤ!って嫌う前に、自分の性格もなかなか捨てたもんじゃないと思ってあげられないかな。自分を否定するんじゃなくて、好きになってあげてほしいな。一度肯定してあげると、性格を直そうなんて深刻にならなくても、ちょっと苦手な部分だけを鍛えてあげればいいんだってことに気がつくと思うよ。

 例えばあなたが心配しているビクビクしちゃう性格や、上がり症で人前で話すと震えちゃうことなど、性格改造しなければどうにも直せないと思いつめるほど、恥ずかしいことでも、嫌がることでもないと思うよ。

 彼氏とテレビ見ていてちょっとした物音におびえてビクッとするなんて、きっと怖がりなんだよ。ビクッとするあなたにたまげて、同じようにビクッとする彼氏もけっこう臆病なのかもね。怖がりも臆病がいけないことだと思うから、恥ずかしいとか何とかしようと思っちゃうんだけど、全然そんなことないんだよ。怖がらないようにしよう、気にならないためにはどうしたらいいのかなんて方向で悩むより、ふたりで 「何? 今の。怖かったねえ」 って笑っちゃえばいい。

 人間放っておいても年とともに図々しくなって、怖いものが減っていくから。あなたぐらいの年齢の頃は、私もけっこう怖がりで、物音にも敏感だったし、怪談やホラー系なんか絶対に見られなかったけど、今ではどっちも平気だもの。

 会社の朝礼の時に人前で話すのが苦手で、声や手が震えたり汗びっしょりなんて人は、おそらくヘッチャラという人よりずっと多いはず。みんなイヤだなと思ったり、平気な人を羨ましく思ったりしているよ。平気になるのは、けっこう簡単でね、場数を踏んで慣れること。性格変えなければずっと上がり症は解消できないなんてことはない。

 手が震えていることを隠そうとするから、震えないようにしようとしてよけい震えちゃう。震えなくなれば人前で話せるのに……という考え方だと、拒否症は強くなるばかり。むしろ先手を打って、「私、緊張してます。震えちゃいます」と言っちゃえればこっちのもの。そうすれば震えていることを隠さなくていい。それどころか、それでも頑張るあなたは評価されてもマイナスになることはない。 そのうちに慣れて平気になるから。 性格的に向いてないと決めて、 避けようとしたり、できないと思い込んでしまうから、その状態が固定されてしまう。

 そういえばこんな人がいたよ。 人前で歌うのが大の苦手で、かわいそうなくらい声も手も震えていた人が、今ではマイクを離さないで怒られるほどの、カラオケ大好きばかりか大得意人間に変身。理由は、めげずに何度も挑戦しているうちに、緊張感がなくなってきたんだって。今は、それを通りこして快感になっているみたい。面白いのは、カラオケ大丈夫になってから、その人の雰囲気がちょっと変わったこと。

「性格変わったんじゃない?」とみんなに言われていたけど、変えようと奮闘努力したのではなく、苦手な部分を繰り返し補強したことで自信がついたのだろうと思う。

 つまり、性格って生まれた時から不動のものじゃなくて、不得手なことに立ち向かったり、失敗例を教訓にしたりしながら育てていくものなんだと思うよ。嫌っていたら育たないものね。